多摩大学のICOビジネス研究会が提言レポート公開 トークンの発行・売買で7つのルールをまとめる

多摩大学ルール形成戦略研究所(所長・國分俊史)の「ICOビジネス研究会」はこのほど、ICO(新規仮想通貨公開)が持続的な資金調達の手段として確立するために必要なルールをまとめ、提言レポート(https://www.tama.ac.jp/crs/2018_ico_ja.pdf)を公開した。

提言レポート、ICOが健全かつ信頼性のある資金調達手段として普及することを目指したもの。2017年11月から2018年3月にかけて検討を行った。

同研究会は、国会議員や大手コンサル企業、金融機関、商社、旅行会社、生命保険会社などが参加してほか、アドバイザーとして仮想通貨・ブロックチェーン国内大手の株式会社bitFlyerの加納裕三代表取締役なども技術アドバイザーとして参加している。

ICOビジネス研究会の提言ではまずICOの類型を、ベンチャー企業によるリスクマネー調達を図る「ベンチャー型」、企業・自治体など複数法人による取り組みのために資金調達を行う「エコシステム型」、企業内のリスクの高い特定のプロジェクトのための資金調達を行う「大企業型」の3パターンに分類している。

その上で同研究会は、ICOの革新性や柔軟性に関する観点と投資家保護の観点を考慮した上で、ICOにおけるトークン発行・販売のルールとして下記の7点をまとめた。

【発行の原則 1】サービス提供等の便益提供の条件や、調達資金・利益・残余財産の分配
ルールを定義し、トークン投資家、株主、債権者等へ開示すること

(補足)ICO の設計については、各発行体の裁量に委ねるものの、トークン投資家や株
主、債権者等が受けうる影響(権利義務関係)については予め明示されることが
必要との考えに基づく。

【発行の原則 2】ホワイトペーパー遵守およびトレースの仕組みを定めて開示すること

(補足)ホワイトペーパーに記載された計画がどの程度成果を上げているのか、トーク
ン投資家が確認する手段が予め明示されることが必要との考え。トークン発行
の目的や発行体の企業体力に応じて、必ずしも財務情報でなくともよいと考え
る。また、ホワイトペーパーの変更についても、変更の手続きが規定されてい
る、変更履歴が閲覧できる等、透明性高く管理されることが必要である。

【売買の原則 1】トークンの販売者は、投資家の KYC(Know Your Customer:本人確認)
や適合性について確認すること

【売買の原則 2】トークン発行を支援する幹事会社は、発行体の KYC について確認する
こと

【売買の原則 3】トークンの取引所を営む仮想通貨交換所は、上場基準について各社共通
の適切なミニマムスタンダードを制定・採用すること

【売買の原則 4】上場後はインサイダー取引等不公正取引を制限すること

【売買の原則 5】発行体、幹事会社、取引所等トークンの売買に関与するものは、セキュ
リティの確保に努めること